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今月の注目防水工法

海外の防水改修事情と、これからの日本が選ぶべき環境時代の防水材

海外の防水改修事情と、これからの日本が選ぶべき環境時代の防水材

世界の防水改修は、いま「環境設計」の一部へと進化しています。欧州・北米・アジアの規制動向を踏まえ、日本が選ぶべき“次世代の防水材”を考察します。

なお、本稿で述べている「水系防水材への転換」は、既存のウレタン防水やアスファルト防水を否定するものではありません。 それぞれの工法が持つ確かな実績と信頼を尊重したうえで、環境や施工条件に応じた“もう一つの選択肢”として、水系防水材の可能性を考えるものです。

 

防水改修は「環境設計」の一部へ

 

防水材をどのように選ぶか。それは単に建物の寿命を延ばすという技術判断にとどまらず、これからは「環境への責任」や「社会的信頼性」を含めた選択が求められる時代に入っています。

世界ではすでに、防水改修が“環境設計”の一部として扱われています。欧州では揮発性有機化合物(VOC)の規制が建築資材にも及び、アメリカでは施工時の臭気や安全性が建築基準に明確に盛り込まれ、アジア諸国でも低VOC型・水系防水材の需要が増加傾向にあります。



では、なぜ今、世界が水系材料へと移行しているのか。そして日本の施主や設計者は、何を指針として選定すべきなのか。その背景と方向性を、地域別の実態とエビデンスをもとに見ていきます。


欧州 ― 規制先進地としての「環境を基準とした改修」

 

欧州連合(EU)は、世界で最も厳しい環境基準を課す地域の一つです。大気質指令(Ambient Air Quality Directive)やREACH規制により、建築材料に含まれる化学物質の使用制限が徹底され、VOC排出量の高い溶剤型ウレタンやシンナー系材料の使用は制限対象となっています。

結果として、防水改修の現場では「低VOC」「水性」「無溶剤」へのシフトが急速に進行中です。特に歴史的建造物や集合住宅では、作業中の臭気や近隣環境への影響を避けるため、水性ウレタン・アクリル・ポリマーセメント系などの水系塗膜防水が主流化しています。

また、欧州の建築設計ではLEED・BREEAMなどの環境認証取得が一般的になり、その審査項目の中で「使用材料のVOC量」が明確に定義されています。つまり、防水材の選定そのものが環境性能の“スコア”を左右する要素となっているのです。

出典:
- EU Ambient Air Quality Directive
- BREEAM – Building Research Establishment Environmental Assessment Method

 

北米 ― 現場の合理性と環境対応の両立

 

アメリカでは州単位で環境規制が異なりますが、カリフォルニア州をはじめとする環境先進地域では、VOC排出量の基準が厳しく定められています(California Air Resources Board, Architectural Coatings Rule)。

米国建築現場では、依然としてアスファルト系防水や溶剤系ウレタンが多く採用されていますが、改修工事や公共施設においては「施工中の臭気・安全・作業環境」が契約条件に含まれるケースが増えています。これにより、水性ウレタンや無溶剤ハイブリッド系、ポリマーセメント系塗膜などが代替技術として台頭しています。

北米市場調査(Coherent Market Insights, 2024)によれば、防水化学材市場における水性材料の成長率は年平均5〜6%。改修市場に限ればその比率はさらに高く、今後10年で溶剤系を逆転する可能性も示されています。

 

 

アジア圏 ― 成長市場と技術格差の狭間で

 

アジアでは、中国・韓国・シンガポールを中心に環境規制が整備されつつあります。急速な都市化とともに、住宅・公共インフラ・商業施設での防水改修需要が高まっています。

 

その一方で、地域格差やコスト意識が依然として大きく、「低価格なアスファルト系」から「高性能な水性防水材」への転換は段階的です。


ただし、公共案件や政府系建築では、低臭気・無溶剤型材料の使用が入札要件化される事例も増えており、水系ポリマーセメント塗膜の採用比率が確実に伸びています。

 

日本 ― 「安全な現場」と「環境対応」の両立を求められる時代へ

 

日本ではまだ、溶剤系ウレタンやアスファルト防水が法的に制限されているわけではありません。

しかし、いくつかの潮流が確実に「次の段階」へ進みつつあります。

・VOC規制の国内拡大:環境省・自治体レベルでの排出基準強化、現場換気条件の厳格化
・近隣・入居者配慮の重要性:改修時の臭気・音・粉塵への苦情対応コスト増
・労働安全衛生の視点:有機溶剤中毒予防規則、火気使用制限区域の拡大
・グリーン調達法対応:公共事業では環境負荷低減型材料の優先調達義務

これらを踏まえれば、“問題が起きていないうちに環境対応へシフトする”ことが、今後のリスクマネジメントの一環と位置付けられます。

 

現在も広く採用されているアスファルト防水は、長年にわたり建物を守り続けてきた信頼ある工法です。


日本国内における溶剤系規制 ― 「まだ使える」は「いつまで使える」か

 

ここ数年、日本でも防水材に関わる溶剤規制は着実に強化されてきています。その中心にあるのが、特定化学物質障害予防規則(特化則)と、VOC(揮発性有機化合物)排出規制です。

とくにウレタン防水や塗膜材に使用される「トルエン」や「キシレン」は、かつては汎用溶剤としてあたり前に使われていましたが、現在では原則として使用制限対象となっており、製品中の含有量がX%※未満でなければ販売・使用が認められないケースもあります。
※材料によっては指定%が違うのでXと表記しています。

この“X%未満”という基準は、あくまで法的な安全ラインであり、「人体や環境にまったく影響がない」という意味ではありません。例えるなら、アルコール飲料と清涼飲料水の区分のようなものです。アルコール1%未満なら法律上は清涼飲料水と呼べますが、アルコールに弱い人にとっては、たとえ1%でも顔が赤くなり、鼓動が速くなる。それと同じように、“1%未満だから安全”とは言い切れないのが現実です。

法は常に「現状維持のための猶予期間」を含みます。全面禁止にすれば産業が止まるため、段階的な規制緩和で次の材料開発を待っているのです。つまり現在の「X%未満」は、移行措置の段階にあると見るべきでしょう。

化石燃料由来の化学製品である限り、将来的にCO?排出や環境ホルモン問題と無関係ではいられません。10年先の基準が、現在の1%をさらに0.1%へ、そして完全ゼロへと進む可能性も大いにあります。

 

完全水系 ― ポリマーセメント系塗膜防水の位置づけと未来性

 

ポリマーセメント系塗膜防水は、セメントと水性樹脂を混合して塗布する完全水系材料です。揮発性溶剤を含まないため、施工中の臭気・火気リスクがなく、下地との親和性が高く、既存防水層への重ね塗り改修にも適しています。

また、コンクリート構造体と熱膨張差が少ないため、屋上・バルコニー・庇などでも長期安定した性能を発揮します。海外では、環境配慮型防水の中心的技術の一つとして定着しつつあり、国内でも公共・民間問わず採用が拡大傾向にあります。

さらに、水系材料の特長は、法規制や社会環境の変化に揺るがない点にあります。主成分が「水+セメント+ポリマー樹脂」で構成されるため、環境問題に対して限りなく心配が少なく、今後の規制強化にも柔軟に適応できる設計思想を持っています。

 

 

小さな選択が、大きな未来をつくる

 

ウレタン防水もアスファルト防水も、決して「悪者」ではありません。長年にわたって建物を守り続けてきた信頼ある技術です。しかし、世界が確実に次の段階へ向かう中で、私たちは「未来の常識」を今から選び取る立場にあります。

防水改修において完全水系材料を選ぶことは、小さな一歩かもしれません。

 

けれどもその一歩は、確実に「環境を守る責任」と「建物を未来へ残す意志」の両方を示すものです。これからの防水改修は、単なる修繕ではなく“持続可能な建築行為”として語られる時代になります。

 

 

 

 

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