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今月の注目防水工法

海外の防水改修事情と、これからの日本が選ぶべき環境時代の防水材

仮防水材「一刻(ひととき)」の位置づけと活用法

アスファルト防水改修において、既存防水層撤去後の下地調整は不可避の工程です。 仮防水材「一刻(ひととき)」を、下地調整を前提に設計された改修用材料として位置づけ、その考え方と使いどころをご案内します。

防水改修工事の現場を取り巻く潮流

 

昨今、建築物の老朽化や大規模改修需要の高まりに伴い最も神経を使う工程のひとつが「既存防水層撤去後から本防水施工までの期間管理」です。

 

アスファルト防水は使用環境にもよりますが、施工後15〜20年以上が経過すると、硬化・脆化が進み、防水層としての機能を果たせなくなり、防水改修工事が必要となるケースがございます。

 

アスファルト防水を撤去せずその上から施工する「カバー工法」という工法もありますが、防水層が2重になることから建物への負担などを鑑みて、既存アスファルト防水を撤去したうえで再びアスファルト防水を施工する工法を採用する事も少なくありません。

 

しかし、アスファルト防水を撤去した後の下地は、防水下地として決して理想的な状態とは言えません。表面は不陸やガタつきが残り、脆弱部も点在することが大半。平滑な下地になる」という状況は、実際の改修現場ではほぼ起こらないと言っても過言ではありません。

 

そのため、改修工事においては下地調整が必須工程となり、あわせて本防水施工までの雨水侵入を防ぐ「仮防水」の存在が極めて重要となります。


現場では従来の防水プロセスだけでなく、工程ごとの効率やクオリティを重視する声が強まっています。

 

その中で注目を集めているのが、単機能ではなく複数の役割を果たす仮防水材です。

 

 

仮防水材「一刻(ひととき)」とは?

 

まずは製品の基本情報から整理しましょう。

  • 製品名: 仮防水材 一刻(ひととき)
  • カテゴリ: 仮防水材
  • 主要成分: EVA樹脂(エチレン酢酸ビニル)を主成分としたポリマーセメント系材料

本来、仮防水材 とは、既存防水の撤去後、本防水施工までの期間に雨水侵入を防ぐために用いられる一時的な防水材料です。

 

 


通常は「仮」の名の通り、数日〜数週間程度の耐水性を目的としており、長期耐久を担保する目的の防水材ではありません。


多くの仮防水材は「一時的に雨をしのぐ」役割に特化していますが、一刻(ひととき) のユニークな特徴は次の通りです。

 

仮防水材一刻の特性とメリット

 

1.下地調整材としても機能する。


一般的に防水改修の初期工程では、既存防水の撤去後に 下地調整(平滑化・清掃・粗面形成) が必要とされます。


これは次の防水層の密着性・性能を担保するうえで不可欠な工程ですが、 別途下地調整材を用意し施工する必要があり、時間・労力・コストがかかる という課題がありました。


仮防水材一刻はEVA系樹脂の一刻液材(18s缶入り)とセメント系骨材の一刻粉材(18s袋入り)の2材で構成されており、液材と粉材を1:1で混合するとローラー施工が可能な仮防水材として、液材と粉材を1:2で混合すると、コテ塗りタイプの下地調整兼用仮防水材として使用する事が可能です。(施工厚みは2.0s/uで約1.0oとなります。)

 


つまり、2材の配合比を使い分けるだけで、仮防水機能だけではなく、下地調整材としても使用できるポテンシャルを持つ画期的な仮防水材なのです。

 

2.作業工程の省略・効率化


従来工程:

  1. 既存防水撤去
  2. 下地調整(別途材料)
  3. 仮防水施工
  4. 本防水施工

改善案:

  1. 既存防水撤去
  2. 仮防水材一刻による下地調整+仮防水
  3. 本防水施工

この提案では、現場工程を1つ省略できる ため、施工時間・労務・機材動員という面でメリットが見込めます。


また、一定条件下において湿潤面への施工も可能なため、工程調整の自由度が高く、結果として工期短縮による総工費削減も期待できます。


※湿潤面とはコンクリートやモルタルなどの下地が乾燥しきっていない、水分が残っている状態のこと

 

3. 安全性・環境面での配慮


仮防水材一刻は水系ポリマーセメントをベースとしており、有機溶剤を含まず引火性・中毒リスクの低減といった安全面のメリットもあります。これは作業者を始め住宅密集地や施設を使用しながらの改修工事において、特にメリットとなります。

 

アスファルト防水改修と「仮防水材一刻」の活用

 

ポイントは次の3点です:

1. アスファルト防水撤去後の下地状態は決して良好とは言えない


アスファルト防水を撤去した後の下地は、

  • 不陸やガタつき
  • 経年劣化により下地表面強度などにムラがある
  • 汚れ・油分が残っている(←一刻施工の場合も事前に撤去等の処理が必要です。)

といった状態になりやすく、そのままでは本防水の密着性に不安が残ることが多いです。

2. 下地調整は性能・耐久に直結する工程


施工品質を左右する重要工程にも関わらず、施工事業者によってバラつきが生じやすいのが下地調整です。


下地調整が不十分だと本防水が長持ちしないケースが散見されます。

 

3. 仮防水材一刻を組み込むことで設計・施工がシンプルになる


仮防水材一刻を導入することで、

  • 下地調整と仮防水を一体化
  • 施工品質のバラつきを抑える
  • 工程を削減しコスト最適化が可能

というメリットがあります。
これは特に、小規模〜中規模現場や工期がシビアな案件で価値を発揮します。

 

 

実務上のアピールポイント

 

下地調整+仮防水材の一体化提案

  • 工程数の削減
  • 総工事費の最適化
  • 施工中の漏水リスクの低減

という観点から、設計・施工双方にメリットを提示できます。

 

今後も続くアスファルト防水改修の需要

 

日本の防水工事において、アスファルト防水はコンクリート建築創成期から長年にわたり採用されてきた工法です。


特に高度経済成長期からバブル期にかけて建設された建築物では、屋上・バルコニーなどにアスファルト防水が数多く施工されてきました。

 

これらの建築物は現在、築15年〜30年以上を迎えるものが多く、アスファルト防水の硬化・脆化といった経年劣化が顕在化しています。

 

そのため、防水改修工事の現場では、既存アスファルト防水を撤去したうえで改修を行う案件が、今後も増加していくと考えられます。

 


仮防水材一刻の強みと提案価値

ここまで整理したポイントをまとめると


仮防水材一刻の強み

  • 同じ材料で、下地調整材と仮防水材の二役をこなす
  • 工程・コスト・漏水リスクの削減が可能
  • 安全性・環境配慮の材料設計
  • 改修現場での汎用性が高い

 

提案価値の核心


単なる仮防水ではなく、「下地調整を含む改修前工程の標準化・効率化素材」として設計に組み込むことができる。仮防水材一刻を含めた「ベストな工程設計」を提示することで信頼性の高い提案につながると考えます。

 

防水工事の品質は、材料性能だけではなく、工程の設計と現場での実行が大きく影響します。


仮防水材一刻(ひととき)のような “多機能化・工程最適化” を実現する新しい材料 は、改修工事の品質・効率・コストといった複数の価値を高めるポテンシャルを秘めています。


設計・施工の現場で起こる「あるある課題」への具体的な対策として、こうした新しい視点の提案は、これから更に求められることでしょう。

 

一刻(下地調整兼用タイプ)についてはこちら
↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 
https://www.dainichikasei.co.jp/product/hitotoki/dualuse/

 

 

 

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