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総合病院という施設の特性上、改修工事によって発生する騒音や臭気は、患者や職員に多大な影響を及ぼしかねない懸念から、ビッグサンRB-6工法を採用するにいたった経緯について解説します。
防水工事は、建物の耐久性に直結する非常に重要な工程です。しかしどのような工法の防水材でも未来永劫に防水機能を担保することは出来ません。その為日常のメンテナンスは欠かせませんし、定期的な防水の改修を行わなければなりません。
今回建築後20数年以上を経た中堅規模の総合病院で改修工事が計画されました。
病院のメンテナンスを担う部署からの依頼でとある防水工事業者へ見積依頼があったのですが、見積内容に明確な条件を提示してきました。その内容は、「臭気が無いこと」「騒音を極力抑えること」でした。
本例マンションの1階に居住する入居者様より、「最近、トイレの床が歩くと沈むというか、ふにゃふにゃしている」との連絡が管理会社に入りました。
築15年という年数を考慮すると、床材の経年劣化も考えられましたが、念のため専門業者に調査を依頼することになりました。
この病院では、新築当時にアスファルト防水が施工されており、その後、築15年を迎えた時点で一度改修工事が行われています。その際に選ばれたのはウレタン防水材でした。ところが、この選択が病院内に思わぬ混乱をもたらしました。
ウレタン防水材に使用される有機溶剤は、独特な刺激臭を放ちます。当時、施工期間中に院内にその臭気が充満し、入院患者や通院患者からの苦情が多数寄せられました。さらには医療スタッフや職員までもが不快感を訴える事態になり、大きな問題となりました。
幸いなことに臭気による直接的な健康被害はありませんでしたが、この経験は病院において忘れがたい教訓となり、今回の改修に際して明確な条件を提示する理由となりました。
通常であれば、前回使用されたウレタン防水と同様の工法での改修を提案するのがセオリー。しかし、今回はその選択肢はありませんでした。
事前ヒアリングでは臭気の問題は根深く、溶剤系の材料は論外。水性ウレタンも、有機溶剤系に比べれば臭いは少ないが、過去の改修時に有機溶剤系ウレタンを使用したことで、強い臭気で患者や職員に多大な迷惑をかけたというトラウマが病院側に根強く残っており、わずかな臭いの可能性も拭えない水性ウレタンの採用には慎重な姿勢が見られました。
そこで提案したのが、ポリマーセメント系塗膜防水材「ビッグサンRB-6工法」です。最大の特長は、下塗り・防水材・トップコートの全工程が水性であるという点。臭気がほとんど発生せず、施工時の騒音も極めて少ない。まさに、今回の条件に適した工法です。
施工前の調査で、現場には前回のウレタン防水層がそのまま残されていました。紫外線や風雨による経年劣化は見られるものの、全面的な撤去は必要ないと判断し、局所的に損傷がある部分のみを補修し、その上からビッグサンRB-6を施工する「カバー工法」で対応する提案をすることに。
この施工会社様は以前に学校施設での施工事例を手がけた際、指定されていたビッグサンRB-6工法で施工し、その効果と反響の良さを実感した経験があったそうです。
提案の会議には施設管理課長、建築設備の担当者、病棟責任者、総務部からも出席があり、普段の防水改修の提案とは異なり、落ち着いた雰囲気の中にも緊張感が感じられました。
特に、前回改修時のトラブルを直接経験していたという建築設備の責任者は、今回の工事には非常に慎重であったそうです。
「患者さんの療養環境に一切のストレスを与えない工法を提案したい」 「防水性能は長期間にわたって安心していただける品質であることが前提です」
と前置きし、ビッグサンRB-6工法の特長、特に臭気の少なさと騒音の少なさについて紹介したそうです。
さらに、他の学校施設での事例紹介を行い、写真付きの施工中レポートなども提示し、実際に弊社からサンプルで出荷したBIGSUNの材料そのものを持参しその場で臭気を確認していただいたことで、施設側の信頼感を得ることができ、最終的には「これなら問題ないだろう」と管理課長からの承認を得ることができたとの事です。
施工はローラーを主体に、細部には刷毛やコテを使用して行いました。機械音は材料撹拌時の機械音程度で、作業中の現場は驚くほど静かでした。もちろん臭気に関してもまったく心配はありません。
施工中、病院内からのクレームは一切なし。臭いの問題も発生せず、作業員もその快適さに驚くほどでした。缶を開けた瞬間にわずかに樹脂のにおいを感じる程度で、作業が進めばそれも感じないほど。
数日間の工程を終え、施工は無事完了。工事完了の報告と共に、病院の管理部門からは高い評価の声をいただきました。
「前回のような臭気もなく、工事中であることを忘れるほど静かだった。患者や職員からも苦情が一切出なかった。次回の別棟屋上でもRB-6工法を採用したい。」とのことでした。
もちろん施工会社様も、工事の事前に周囲環境への配慮、搬入動線、非常時の対応まで、あらゆる事態を想定した綿密な段取りを行ったということも重要な要素でしょう。
ビッグサンRB-6工法は、単に防水材として優れているというだけでなく、その工法がもたらす「静けさ」「低臭気」「環境調和」が、今後の防水改修現場における新たな価値基準になると考えております。
医療施設や教育施設のように、人が集まり、臭気の少なさと静穏さが必須とされる場所において、その真価は何倍にもなりことでしょう。もっと多くの現場にこの価値を届けていきたいと考えています。
「臭気は有る程度しかたない」 「騒がしいのもしかたない」ではなく、「臭気や騒音の少ない工法を選ぶ」
もっとみなさんに知っていただきたいと思います。
静かで人や環境やさしい改修工事が、もっと多くの場所で当たり前になるように願っています。
ビッグサンRB-6工法についてはこちら
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
https://www.dainichikasei.co.jp/product/bigsun1/bigsun1_kouhou.html#rb6