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今月の注目防水工法

スカイシールF-1とF-2の違いと選定ポイント

スカイシールF-1とF-2の違いと選定ポイント

「スカイシールF-1」と「スカイシールF-2」は、結局どう違うの?と問合せを多くいただきます。それぞれ異なる特長と最適な用途を持っています。これらの製品の明確な違いを理解することで、橋梁の改修工事などにおいて最適な選択ができるようになります。

橋梁の鋼製伸縮装置(フィンガージョイント)の止水材として長年にわたり各メーカ様に採用して頂いているのが、ポリブタジエン系弾性シール材の「スカイシールF-1」です。

 

この「スカイシールF-1」はNEXCOの伸縮装置Aの止水材用弾性シール材の規格に適合しており、高速道路のフィンガージョイントだけではなく、国道など主要道路の橋梁での採用も多くあります。

 

しかし、現場での改修作業の場合、道路には排水のための勾配を設けてあることが多く「スカイシールF-1」では材料が流亡し施工が出来ない事があります。また壁高欄の目地や地覆部分のジョイント部などは確実な目止めを行わないと材料の流出、落下のリスクがあります。

 

そこで開発したのが、同じポリブタジエン系弾性シール材ながらスランプしない(垂れない)ノンサグタイプの「スカイシールF-2」です。

 

今まで施工が困難であった傾斜のあるジョイントや垂直面、地覆部などに鏝やヘラ、コーキングガンを使っての施工が可能となりました。もちろん「スカイシールF-1」同様にNEXCOの伸縮装置Aの止水材用弾性シール材の規格に適合しております。

 

そのノンサグタイプという特長から、年々増え続けている橋梁改修工事の現場で多く採用されており、今後増えていく事が期待されています。また「スカイシールF-1」が採用されたフィンガージョイントとの密着性も同一成分のため非常に良好です。

 

 

F-1とF-2は、どう違うの?という疑問が多く寄せられます

 

長きにわたり「スカイシールF-1」をご採用いただいていた業者様や、材料が垂れないように改良して欲しいといった要望をいただいていた企業様には、F-1とF-2の違いについてすぐに理解され喜んでいただいております。

 

しかし昨今増え続ける橋梁改修において、ポリブタジエン系弾性シール材というものはご理解いただき、採用したいとご要望も多数いただくのですが、以前から「スカイシールF-1」を採用いただいていたお客様以外には、「F-1とF-2は何が違うのですか?」と疑問を持たれる方も少なからずいらっしゃいます。

 

また、「こういった箇所に施工したいのですがスカイシールF-1は使えますか?」というお問い合わせも多数いただきます。これは長きにわたりポリブタジエン系弾性シール材として使われ続けてきたことからの結果かと思いますが、実はその箇所・目的では「スカイシールF-2」のほうが最適ですという事例も少なくありません。

現場での施工においては、「スカイシールF-2」のほうが最適な場合が多いのではないかとも思います。

そこで、それぞれ適した使用シーンについて詳しく解説します。

 

 

スカイシールF-1の特長

 

「スカイシールF-1」は、大日化成が長年にわたり提供してきた、橋梁の非排水型鋼製伸縮装置(フィンガージョイント)に特化した流動性のある弾性シール材です。その最大の特長は、「流動性」と「極めて高い耐久性」です。

 

「流動性がある」ため、目地部から流し込むだけで簡単に充填できます。この特性は、以下のようなメリットがあります。

 

優れた充填性
細かな隙間や複雑な内部形状の伸縮装置にも、材料が隅々まで行き渡って充填されます。これにより、装置内部に空隙が生じるのを防ぎ、水や異物の侵入をシャットアウトします。

 

均一な仕上がり
熟練の技術を要するコテ作業が不要なため、施工品質のばらつきが少なく、誰でも安定した仕上がりを実現できます。

 

効率的な施工
広範囲の目地や多数の目地がある場合でも、流し込みというシンプルな作業で迅速に施工を進めることができます。

 

スカイシールF-1の流動性については、こちらの動画で実際の様子をご確認いただけます。

「弾性シール材スカイシールF-1の流動性検証」

 

 

過酷な環境に耐える長期耐久性

スカイシールF-1が長年にわたり多くの橋梁で採用され続けている理由は、その驚異的な長期耐久性にあります。

 

橋梁の動きへの追従性
橋梁は温度変化や車両などの荷重によって常に微細に伸縮しています。スカイシールF-1は、この動きに柔軟に追従する優れた弾性を持ち、目地が切れたり剥がれたりするのを防ぎます。

 

耐候性・耐久性
紫外線、雨水、塩害、凍結融解、さらには路面に散布される凍結防止剤など、橋梁が置かれる過酷な環境条件下でも、内部はほぼ劣化することなく性能を維持し続けます。

 

30年以上の実績
実際に施工後30年が経過した現場で、なおも性能を維持していたという検証結果も出ています。これは、他のシール材では類を見ないレベルの耐候耐久性と弾性保持力で、橋梁の維持管理コスト削減に大きく貢献します。

 

参考動画

「30年経過後のスカイシールF-1」

 

「スカイシールF-1 引張り試験」

 

「弾性シール材スカイシールF-1 低温下での引張試験。マイナス20度でどこまで耐えるのかを実証しました」

 

 

 

スカイシールF-1の主な用途

スカイシールF-1は、その流動性と耐久性から、主に以下のような場所で最高の性能を発揮します。

 

橋梁の伸縮装置目地
橋梁の最も重要な構造の一部である伸縮装置の目地(隙間)充填に最適です。橋の長寿命化に直結します。

 

舗装目地
コンクリート舗装の目地やアスファルト舗装の端部目地など、広範囲かつ高い耐久性が求められる箇所に。

 

排水溝目地
排水溝と路面との隙間など、水密性が求められる場所に。

 

その他の水平目地
工場床や倉庫の床など、平坦な水平面で流し込みによる施工が可能な目地。

 

 

スカイシールF-2の特長

 

スカイシールF-2の基本特性と最大の特長

 

一方、「スカイシールF-2」は、「スカイシールF-1」とは対照的に「スランプしない(垂れない)」高粘度なポリブタジエン系弾性シール材です。この特性が、F-1では対応が難しかった場所への施工を可能にしました。

 

また、2024年に3材型から2材型となり、さらなる施工性の向上と機能性向上が図られました。これにより、現場での計量・混合作業が簡素化され、より安定した品質での施工が可能になりました。

 

垂直面・傾斜面
材料が垂れたり、流れたりし難いため、垂直な壁面や急な傾斜のある目地にも問題なく施工できます。高欄や地覆の縦目地など、F-1では対応できない箇所に最適です。※

天井面・下向き施工
上向きの目地や天井部分への施工も可能です。※

 

※一度に施工できるボリュームには限界があります。詳しくは弊社営業部までお問い合わせください。

 

改修工事での後施工
既設の構造物に追加で目地を設ける場合や、既存の目地が損傷した箇所を部分的に補修する場合など、「後から施工する」場面で特に力を発揮します。流し込みができない場所や、狭い範囲でのピンポイントな補修に適しています。

 

コテでの整形
材料が高粘度であるため、コテを使って目地をきれいに整形できます。これにより、見た目の美しさも確保しやすくなります。

 

スカイシールF-2の「スランプしない」特性については、以下の動画でその違いを視覚的にご確認いただけます。

 

 

長期耐久性はF-1と同等レベル

「スカイシールF-2」も、F-1と同様にポリブタジエン系樹脂を主成分としており、長期にわたる高い弾性、耐候性を兼ね備えています。橋梁の過酷な環境下でも、安定した性能を維持し目地の劣化を防ぎます。特に、高欄や地覆といった構造物の動きにもしっかりと追従し、ひび割れや剥がれを防ぎます。

 

「スカイシールF-2」は、その非流動性と優れた耐久性から、主に以下のような場所でその真価を発揮します。

 

高欄・地覆の縦目地
新設・改修問わず、橋梁の高欄や地覆における垂直傾斜方向の目地。

 

橋梁の補修工事 
既存の目地が損傷した箇所への部分的な補修や、流し込みが難しい場所の改修工事

橋桁と橋台の隙間 
構造物間の目地で、材料が流れ落ちては困る場所。

 

その他、垂直面や上向きの目地: 水平ではない面や、コテによる整形が必要な場所。

 

 

スカイシールF-1とF-2の物性比較と用途の違い

 

項目 スカイシールF-1 スカイシールF-2
流動性 流動性あり(液状) スランプしない(高粘度・パテ状)
施工方法 流し込み コテ塗り、コーキングガンなどで充填
主な用途 水平目地全般、伸縮装置目地、舗装目地、排水溝目地 垂直目地、傾斜目地、高欄・地覆の縦目地、補修工事
改修工事 流し込み可能な水平目地のみ使用可 広範な改修工事に対応(後施工、垂直面など)
長期耐久性 非常に高い(30年実績) 高い
外観 硬化後も目地表面は平滑に仕上がる コテで整形するため、施工者の技量により変化
材型 2材型 2材型
特長 優れた充填性、均一な仕上がり抜群の長期耐久性 垂れずに施工可能、多様な箇所に対応、高い耐久性

 

 

「改修工事でF-1は使えるのか?」

 

ユーザー様からよくいただく「改修工事でF-1は使えるのか?」というご質問ですが、これに対する答えは「状況による」となります。

 

☆F-1が使える改修工事のケース
・既設の水平目地が撤去され、新設時と同様に流し込みが可能な状態になっている場合。
・目地の底面などに目止めを行う事が可能で、材料が流れ出てしまう心配がない場合。
・既設の伸縮装置目地材を完全に撤去し、下地処理後にF-1を流し込むようなケース。

 

☆F-2が推奨される改修工事のケース
・垂直面や傾斜面の目地の改修。
・既存の目地材を部分的に撤去し、新しい材料をコテで盛り付けたり整形したりする必要がある場合。
・材料が流れ落ちてしまうと困る箇所(目止め出来ないなど)。
・高欄の縦目地や、部分的なひび割れ補修など、F-2の非流動性が必須となる場合。

 

つまり、改修工事においても「目地の形状と、流し込みが可能か否か」F-1とF-2の使い分けの大きな判断基準となります。

 

垂直面や、材料が流れ落ちてはいけない場所での改修には、迷わず「スカイシールF-2」をお選びください。

 

改修工事においては「スカイシールF-1」を活用するシーンは非常に限られていると思われます。また橋梁などの伸縮装置以外、地覆目地・高欄目地などの場合にはスランプしない(垂れない)「スカイシールF-2」をお使いください。

 

「スカイシールF-1」と「スカイシールF-2」は、それぞれ異なる性能と適性を持つポリブタジエン系弾性シール材です。現場の条件や用途に応じて最適な製品を選定することで、施工品質の向上と長期的な構造物保護が実現できます。

 

 

スカイシールF-1商品ページ
https://www.dainichikasei.co.jp/product/skyseal.html

 

スカイシールF-2商品ページ
https://www.dainichikasei.co.jp/product/f2-nizai/

 

 

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